法政大学大学院経営学研究科 法政ビジネススクール

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清田 圭一

Think Different

清田 圭一
2004年3月修了
勤務先 / TRIBASE, LLC. 代表社員

ベンチャーを起業する上でもっとも大切にしなければならないことはなんでしょうか。

 それは、この事業を通じて、「どのように世の中を変えられるか」、「いったいどれくらいの人々を幸せにできるのか」など、その事業に対する夢やビジョンを企業家が考え描くことだと私は思います。

 優秀なエリートを経営者に据え、成功のために合理的な経営判断をしていたにもかかわらず経営に失敗したというような、ある意味パラドクスにも似たケースを少なからず耳にします。企業家の過去の肩書きや座学の知識だけでは、ベンチャー企業や新規事業を成長させるための十分条件には決してならないことを、いま一度自分に振り替えてよく考えてみることはとても重要なことだと思います。

 新しいビジネスやマーケットを創出する企業家は、企業を成長させるため、限られた経営資源の中でいくつもの決断をしなければなりません。しかしそれは、書店にあるような経営書には答えがないケースばかりで、まさにマネジメントの経営判断による”新たな答え”が求められることになります。それでは何をもって判断すればよいのか?

 私がその問いにヒントを見出せたのは、本企業家コースでの経験によるものでした。企業家には、経営判断を合理的にするためのスキルや知識は確かに必要です。さらに言えば、先人の企業家の経験を充分に学ぶ機会を得て、当事者として自分に置き換え考えてみる経験を積むことがもっと重要です。

 本企業家コースには、特徴的なカリキュラムと実績ある教授陣、そして数多くの企業家の方々、また同じ志をもった仲間との多くの出会いのチャンスがあります。その環境の中で、企業家の歩んだ道のりや様々な経営判断やその生き様といったケーススタディに触れながら、自分の考えとは何が違うのか、自分だったらどう判断したのかを考え、直接企業家や教授陣と議論できる「場」があることが大変大事なことだと考えています。

 私が企業家を志した30歳くらいの頃、「起業なんてうまくいくわけない」と、ご他聞にもれず周りから陰口も少なからず叩かれたものです。そして約15年前、私が本大学院の門を叩こうと考えた動機は、企業家としての自分の軸をもつこと、そして自分のパラダイムを変えたいという思いでした。ぶれない目標をもつこと、そしてプロ意識をもって事業に臨めば、自分のゴールはおのずと向こうから近づいてくるのではないかと思います。

 法政大学の夜間社会人大学院(HBS)という環境の中で、自分の感性で経営判断をするための武器と、事業の本質を創造し見極め社会の共感を得ていく力を、少数精鋭の中で研鑽し培われることをぜひお勧めします。

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