高度職業人の「道場」としての法政大学ビジネススクール

法政大学大学院
経営学研究科長
李 瑞雪
ビジネススクールに入学を検討する理由は、多岐にわたるものがあります。職場での課題を解決する方法を見つけたい方や、国際ビジネスの基礎を学びたい方、転職や起業のための知的準備をしたい方など、様々な目的を持つ方がいらっしゃいます。法政大学のビジネススクール(HBS)は、そうした多様なニーズに対応できる柔軟な教育体制と幅広い専門領域をカバーする教員組織を持ち、皆様の期待に応える「道場」です。
HBSの最大の特徴は、多数の教員の所属する法政大学経営学部を母体としているため、40人以上の専任教員が在籍しており、マーケティング、経営戦略、組織マネジメント、人的資源管理、アカウンティング、ファイナンス、国際ビジネス、オペレーションズ・マネジメント、経済学、データサイエンスなど各分野の研究者が教育に携わっています。このように厚みのある教員陣を活かし、個々の学生の特性や問題関心に合わせたきめ細かい教育を提供していることが、HBSの大きな強みの一つです。特に、1対1または1対少人数の論文・リサーチペーパー指導を行っており、コース制による集団指導とのバランスを取っています。
教育方法には、ビジネススクールの代表的な手法であるケースメソッドやアクティブラーニングを取り入れています。具体的なケーススタディを用いたディスカッションを通じて、学生は分析能力や問題解決能力を高めることができます。しかしながら、ケースメソッドには個別事象に囚われかねないという限界があるため、HBSは、汎用性の高い理論や分析フレームワークに重点を置いたカリキュラムも提供し、活発なディスカッションと丁寧なレクチャーを組み合わせています。また、最新の研究知見を授業に取り入れながら、理論と実践知を融合させて、確固たる知的基盤と広い視野を養うことに努めております。
HBSは、日本の私立大学の中で最も早く設立された社会人向け夜間大学院として、1992年の創立以来、1,000名ほどの卒業生を輩出してきました。卒業生同士のネットワークの構築とともに、HBSは教育にも多くのフィードバックを受けています。特に、夜間コースのワークショップでは、ビジネス第一線で活躍される卒業生が登壇して、自らの創業経験や最新のビジネス動向、直面する課題などを共有し、参加者同士でアイデアを交換する場を提供しています。講演後のディスカッションはいつも1時間以上にわたり、参加者同士が刺激し合いながら、互いのつながりを深めています。
現代社会は、人工知能やバイオテクノロジーの進歩、脱炭素化、地政学リスクの増大、少子高齢化、デジタルトランスフォーメーションなどにより、ビジネスの不確実性が高まっており、多くのチャンスも生まれています。こうした環境下で企業や個人が不確実性に対処し、チャンスを捉えるためには、人的資源への継続的な投資が必要不可欠です。HBSは、このような状況を踏まえ、ビジネスパーソンの成長を支援する社会的使命を強く持ち、高度職業人の「道場」として、皆様が直面する課題に対応し、知識やスキルの習得をサポートする場を提供し続けていきます。私たちHBS一同は、皆様がここで新たな挑戦を始めることを心から歓迎し、皆様の夢を叶えるお手伝いができることを願っています。ぜひ、HBSでの学びと成長を共に歩んでいきましょう。
李瑞雪(法政大学大学院 経営学研究科長)