MBA修了生・現役生の声
生涯の研究生活の起点として
煤孫 統一郎
2000年3月修了
勤務先 / 日本工学院専門学校
私は在学時、システムエンジニアとして情報システムの構築に携わっていました。情報戦略、経営戦略、経営組織について体系的に勉強しようと考え、国際経営コースに入学しました。
国際経営コースは、業務で英語を使っている人ばかりでした。英語ができないのは私だけだったので苦労しました。特に国際経営論では、英語の長文のケースを宿題として課されるため、毎晩遅くまで勉強しました。
修士論文の指導でも鍛えていただきました。「学術論文を読まなければ、学術論文を書くことはできない」、「日本語の論文しか読まないと、研究の水準が落ちる」と言われ、国際ジャーナルの英語の論文を読み込み、何とか修士論文を仕上げることができました。
大学院修了後に、前職の会社がオフショア開発に乗り出しました。オフショア開発のプロマネを希望したところ、会社派遣で米国へ留学させてもらいました。この留学も、私にとって大きな財産になりました。
帰国後、システム開発の現場に戻りました。数年の勤務の後、専門学校に教職を得て転職しました。現在は専門学校で若者にITを教えています。
大学院修了後もゼミのメンバーで定期的に勉強会を行っています。メンバーのほとんどがオフショア開発に携わっていた時期があり、オフショア開発の最適解をめぐって議論しました。最近ではビッグデータの技術動向とビジネスの可能性について議論しています。大学を離れると、学術論文にアクセスしにくくなるのが悩みの種です。
私のテーマは理系と文系の中間に位置するため、情報工学を勉強し直すことにしました。現在、理系の大学院に在籍し、マルチエージェント型シミュレーションをテーマにして研究しています。
私にとって法政大学大学院で学んだことは、生涯にわたって研究生活を続ける基礎となりました。法政大学大学院では、学術研究の基礎をしっかりと教えてくれます。指導は厳しいですが、大学院修了後に大きな可能性が開けてきます。