法政大学大学院経営学研究科 法政ビジネススクール

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渡辺 泰輔

学びの再構築の2年間

渡辺 泰輔
2025年3月修士課程修了
勤務先 / バンヤングループ

私がHBSの夜間マーケティングコースに入学したのは、10年以上のホテルでのマーケティング実務経験を学術的に問い直したいという思いが原点でした。ホテル業界では経験や感覚が優先される傾向にありますが、だからこそ実務知を理論の枠組みで再構築することに意義があると考えました。

HBSでの学びは、学術と実践の融合に特徴があります。実務経験もあり、研究者としての実績もある先生方からも直接の指導に加え、学術論文や専門書からの理論的インプット、実務家によるゲスト講義、そして学生同士の議論を通じて、知識が学術的かつ実践的な体系として構築されていきました。マーケティング科目では重要な研究成果に触れ、統計科目では定量的分析手法や統計ソフトの使い方を体系的に学び、実証研究の基礎を固めることができました。

HBSの醍醐味は、2年次に取り組む修士論文執筆です。実務では当然とされている戦略、施策の効果を学術的に検証する貴重な機会を得ました。指導教員の丁寧な助言のもと、研究設計から分析手法、論文構成に至るまで、研究者としての思考方法を鍛えることができました。理論的な貢献と実務的な示唆を備えた論文を残せたことは、私のキャリアにおいてとても大きな転機となりました。

共に学んだ仲間との交流も、この2年間の大きな財産です。同期、先輩、後輩たちは、世代も業界も異なりながらも探究心の高い同志で、実務では得られない刺激に満ちていました。

修士課程での経験を通じて、理論と実務の溝を埋める学術的探究の意義を見出し、博士後期課程への進学を決意しました。実務経験を持つ研究者だからこそ貢献できる領域があるという確信のもと、業界の現状と学術理論の間にある距離を、少しでも縮めていくことが、私の研究者としての使命です。

HBSは理論と実践を繋ぐ新たな学術的視点を獲得する場です。学びを志す、学び直しを考える皆さんにとって、研究を通じた知の再構築と実務への還元を実現するかけがえのない時間となることを願っています。

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